厚生労働省の専門部会は、2020年(令和2年)2月26日に世界一高い薬とされる脊髄性筋萎縮症の遺伝子治療薬「ゾルゲンスマ」の国内での製造販売を承認しました。
製薬会社のノバルティスファーマ社が申請している「オナセムノゲンアベパルボベク」の商品名「ゾルゲンスマ」です。
世界一高い薬とは何の薬で、いくら、いつから保険適用されるのか調べてみました。
ゾルゲンスマは何の薬?
ゾルゲンスマとは、何の薬か調べてみると、運動神経細胞を維持するタンパク質をつくる遺伝子の異常が主な原因となり筋力が低下する難病「脊髄性筋萎縮症(SMA」の遺伝子治療薬のことです。
伝子治療薬とは、ある遺伝子を患者さんの体内に入れ、その遺伝子が作り出すたんぱく質の生理作用により病気を治療するものです。
投与は点滴1回のみで、対象は、年間およそ20人生まれる難病の乳幼児です。
海外で実施された臨床試験(治験)では、治療しなければ2歳までに9割が死亡するか人工呼吸器が必要になる重症型の患者15人が、投与から2年たっても全員人工呼吸器なしで生存できたと報告されています。
ゾルゲンスマは日本ではいくら?
ゾルゲンスマはアメリカで先行して承認し、販売額は2億円3,000万円と世界最高額となりました。
これだけの価格になるには理由があります。
ゾルゲンスマはいつから保険適用になる?
ゾルゲンスマは、厚生労働省の専門部会では承認され、3月中旬に正式承認される見込みで、遺伝子治療薬としては国内で2例目です。
今年の5月には保険適用される見込みです。
ただし、高額な薬価が公的医療保険の財源に影響することも懸念されています。