新型コロナウイルスは、今まで飛沫感染、接触感染のみの感染経路と言われておりましたが、 中国を中心に拡大している感染者に、2020年(令和2年)2月8日上海市民政局が、専門家の意見 として「エアロゾル感染の可能性がある」と発表。
翌9日には、中国国家衛生健康委員会が「新型コロナウイルスがエアロゾルを介して伝染すると いう証拠はない」と発表するなど、中国国内でも情報が錯綜(さくそう)している状態。
日本の厚生労働省結核感染症課は「日本国内で分かっているデータを分析しても、空気感染し たと証明できるに足る証拠は見つかっていない」とのこと。
そもそも、エアロゾル感染自体が分からないので、どのような感染方法かを調べてみました。
目次
エアロゾル感染とは
エアロゾル感染って言われてもイマイチぴんときませんよね。
日本エアロゾル学会という団体があるので、ホームページより参考にさせていただきます。
まずエアルゾンについて。
体中に浮遊する微小な液体または固体の粒子をエアロゾル(aerosol)といいます。
エアロゾルは、その生成過程の違いから粉じん(dust)とかフューム(fume)、ミスト(mist)、ば いじん (smokedust) などと呼ばれます。また、気象学的には、視程や色の違いなどから、霧(fog)、もや(mist)、煙霧 (haze)、スモッ グ(smog)などと呼ばれることもあります。
エアロゾル粒子の性状は、粒径や化学組成、形状、光学的・電気的特性など多くの因子によっ て表され、きわめて複雑です。
その上、例えば粒径についていえば、分子やイオンとほぼ等しい0.001μm=1nm程度から花粉のような100μm程度まで約5桁にわたる広い範囲が対象となり,また個数濃度についても,清浄空気の10個/cm3程度から発生源近傍の106~1010個/cm3程度まで 7~8 桁にもわたり、さらに最近の超クリーンルームにおいては10-5個/cm3程度まで要求されるようになっています。
いまいち分かり辛いですが、空気中に浮遊する固体の粒子をエアロゾルと言います。
空気中に浮遊するなら、空気感染じゃないか?って思ってしまいますよね。
更に詳しく違いを調べてみます。
飛沫感染・接触感染・空気感染とは
接触感染
接触感染とは、直接的な接触やドアノブや手すり、タオルなどの物体の表面などに触れて、付いた菌やウイルスなどが皮膚、体内などに入って付着することで感染することをいいます。
ノロウイルスの急性胃腸炎や風疹などは接触感染になります。
飛沫感染
飛沫感染とは、感染した人のせきやくしゃみなどの時に飛ぶ飛沫(しぶきなど)によって菌やウイルスが飛び、体内に入ることによって感染することをいいます。
飛沫は比較的大きな微粒子(5マイクロメートル以上)なので一定距離や時間を置くと落下するため、一定距離をあけておけば感染確率は下がりますね。ただ、それに触ってしまうと接触感染になります。
風邪・インフルエンザなどが飛沫感染になります。
空気感染
空気感染とは、小さな微粒子(5マイクロメートル以下)が空気中に菌やウイルスが飛び、それ を吸い込むことで感染することをいいます。
離れていても空気中を漂っているので、同じ部屋にいることで感染してしまうことなどもあり ます。
麻疹・水ぼうそう・結核などが空気感染になります。
エアロゾル感染との違い
上記のような接触感染・飛沫感染・空気感染など一般的な感染があるんですが。
じゃあ結局、エアロゾル感染ってどう違うのかな?
これが調べれば調べるほど難しくって。
やっぱり、ポイントは粒子の大きさにあるようです。
専門家の中でも見解が違ってくることから一概には言えませんが、飛沫感染と空気感染の間のような考え方になりそうです。
飛沫感染は下に落ちる
空気感染は浮遊している
エアロゾル感染は、重力や雨などでは落ちるけど。
浮遊していることもある。
スギ花粉や黄砂など、浮遊はし続けないが、すぐには落ちないものなんかがそれにあたるんじゃないでしょうか?
飛沫が水蒸気化したものなど・・・・・。
そう考えると怖いですね。
コロナウイルスエアロゾル感染への予防策
新型コロナウイルスの感染に関してはいろんな意見があると思います。
過敏になりすぎる必要はありませんが、出来ることはしっかり対応していく必要性があります。
感染を予防するには感染経路を全て遮断することが重要で、間違えありません。
感染している人は感染しないように対応する。
また、感染していない人は、まわりから感染しないように自分を守る。
感染経路を断つためには、日常的な手洗いとマスクの着用などが有効です。
あと空気清浄機などで、常に空気をきれいにしておくのも良いと思います。
マスクについては、エアロゾル感染は未確定ですが、空気感染専用のマスクなど用心にこしたことはないですね。
また、十分な睡眠や栄養をしっかりとって健康な身体作りをすることなど免疫力を保つことが大切です。